Japanische Klassiker mit Furigana
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かけこみうったえ
走れメロス
Lesen Sie 走れメロス (かけこみうったえ) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 55.745 Zeichen · 112 Bildschirme
かなわんよ」
「それは、君だって僕だってはじめからポンチなのだ。ポンチにするのでもなければ、ポンチになるのでもない」
「私は在る。おおきいふぐりをぶらさげて、さあ、この一物をどうして呉れる。そんな感じだ。困りましたね」
「言いすぎかも知れないけれど、君の言葉はひどくしどろもどろの感じです。どうかしたのですか? ――なんだか、君たちは芸術家の伝記だけを知っていて、芸術家の仕事をまるっきり知っていないような気がします」
「それは非難ですか? それともあなたの研究発表ですか? 答案だろうか。僕に採点しろというのですか?」
「――中傷さ」
「それじゃ言うが、そのしどろもどろは僕の特質だ。たぐい稀な特質だ」
「しどろもどろの看板」
「懐疑説の破綻と来るね。ああ、よして呉れ。僕は掛合い万歳は好きでない」
「君は自分の手塩にかけた作品を市場にさらしたあとの突き刺されるような悲しみを知らないようだ。お稲荷さまを拝んでしまったあとの空虚を知らない。君たちは、たったいま、一の鳥居をくぐっただけだ」
「ちぇっ! また御託宣か。――僕はあなたの小説を読んだことはないが、リリシズムと、ウイットと、ユウモアと、エピグラムと、ポオズと、そんなものを除き去ったら、跡になんにも残らぬような駄洒落小説をお書きになっているような気がするのです。