Japanische Klassiker mit Furigana
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ちょうじんひげのはかせ
超人鬚野博士
夢野 久作
Lesen Sie 超人鬚野博士 (ちょうじんひげのはかせ) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 59.054 Zeichen · 117 Bildschirme
これに反して羽振菊蔵の方は弁舌が爽かで、男ぶりがよくて世間の常識に富んでいるから、俺みたいな年寄と話してもチットモ退屈させないから感心してしまう。だからお前も、いい加減に諦めて、羽振の方に婚約を切りかえろ、俺は一生懸命で、お前のためばかり思っているんだぞ……とか何とかいったような訳で、混凝土氏は或る夕方のこと、涙を流さむばかりにしてテル子嬢の手を握っているうちに、突然に検事局に引っぱられて、そのまま未決へ放り込まれてしまった。そのアトは父の気に入りの津金勝平という執事みたいな禿頭の老人と、親よりも誰よりも八釜しい古参の家政婦で、八木節世という中婆さんが、家中の事を切まわしているので、テル子嬢は全然手も足も出なくなっているという。
「唖川歌夫さんは、それっきりお手紙を一本も下さらず、お電話もおかけになりません。おかけになっているかも知れませんけど、電話はイツモ家政婦の八木さんか、津金爺さんが聞いてしまって、私には知らせませんし、お手紙だって私が見る前に二人して隠しているらしい様子ですから……あたし……情なくて……悲しくて……スッ……スッ……」
吾輩はそういう令嬢の泣声を聞きながら茫然として相手のお合羽頭を眺めていた。