Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

あしがるほうこう

足軽奉公

山本 周五郎

Lesen Sie 足軽奉公 (あしがるほうこう) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.949 Zeichen · 28 Bildschirme

Aozora Bunko

人間がなにか一つぬきんでた能力をもっていると、たとえ自分から誇示しなくともしぜんと人の注意を惹くものである。藤六はできるだけ控えめに、いつも人の蔭へまわるように気をつけ、日々の勤めも少し度の過ぎるほど精をだした、そして他人の分まで進んでやるという風で、恪勤というよりはばか律義と嗤われるくらい励み続けた。……本当に足軽なかまの或る者はそう云って嗤い、感心するよりも軽侮した態度で、遠慮もなくかれに仕事を押し付けるのだった。けれどもその一方、かれを「ひとくせある人物」とみる人々も少なくなかった、組頭の長尾甚之允という者がそのひとり、また士分のなかに四五人、なにかにつけてかれを特別扱いにしようとする、それらの人々は、――藤六がしかるべき身分の者であって、なにか深い事情のため足軽に身をおとしている。そういう風に考えたらしく、時にはうちつけにそう質問されたことも二度や三度ではなかった。

「あの男をばかにしてはいかん」

長尾甚之允はよく組下の者にそう云った。

「……あれはきっと素姓卑しからぬ男だ、必ず一芸一能に秀でている人物だ、みんなもっと労わってやらなくてはいけないぞ」