Japanische Klassiker mit Furigana
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おどるちへいせん
踊る地平線(上)
谷 譲次
Lesen Sie 踊る地平線(上) (おどるちへいせん) von 谷 譲次 (たにじょうじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 168.926 Zeichen · 332 Bildschirme
で売出しの若手人気女優ジャンヌ・ロチ嬢、四番目は――。』
と言ったぐあいに、前列が終わると静かに入れ代って後列が前へ出る。そうして一わたりこの披露が済んだかと思うと、やにわに二十本の脚が高く上がり、蓄音機に合わして盛大な舞踏になった。
「男女」二人ずつ組んで社交だんすの形をとったり、バレイみたいに団体的に跳躍したり、かわるがわる一人の花形を中心にレヴュウのように廻ったり、反ったり開いたり――その度に杖と毛皮と乳が揺れて、黒い靴下のほかははだかの脚が、何本も何本も見物のあたまのうえで曲がる、伸びる、廻る――つよい脚下灯の光りを下から受けて――。
『これがみんな有名な女優なんですからなあ。ほかで見ようたって、思いも寄りませんや。』
饒舌家が呟いていた。が、誰にも聞えないとみえて、振り返るものもなかった。
白と黒の廻転は幕なしにつづいて往ったが、おわりに近づくに従い、舞台は記述の自由を与えないことを遺憾とする。
一行はぞろぞろ戸外へ出た。そして、白みかけた朝の空気のなかで解散した。
『さあ、これあこれで宜し、と――。』
一行を送り出して角で別れた親分が言った。