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Japanische Klassiker mit Furigana

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おどるちへいせん

踊る地平線(下)

谷 譲次

Lesen Sie 踊る地平線(下) (おどるちへいせん) von 谷 譲次 (たにじょうじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 141.823 Zeichen · 283 Bildschirme

Aozora Bunko

その彼女が、深夜、独り寝のドクタアの室へ扉の隙間から流れ込んできたのである。

誰かが急病!――と、咄嗟の職業的意識に狼狽て撥ね起きたドクタアと、今にも彼のベッドへ這入りこみそうな彼女とは、早速こんな低声のやりとりを開始した。

『何です? どうしたんです? 何か起ったんですか。』

『ええ。いいえ、あたし、あんまり足が冷たいもんですから――。』

『足――?』

善良なドクタアが愕いてるうちに、彼女は容赦なく割り込んで来てしまった。だから、このあとは、まるで夫婦のように、暗い寝室のBEDのなかでの問答なのである。

『困りますなあ。出て行って下さい。後生ですから。』

ドクタアは、出来るだけ遠くの端に硬直して嘆願したことだろう。

『あら! なぜそう「大戦以前」でいらっしゃいますの?』

彼女は心から無邪気に笑った。

『いいじゃあありませんか。あたしのほうから来たんですもの――そして、うちの人にもお友達にも、あたしが押しかけたのですとその通り言いますから。そうすると、みんないつだって喜んでいます。』

昨夜あなたは僕の腕の中にあった。

僕の腕はまだその感触でしびれてる!

おお、それなのに夢だなんて!