Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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のうそん

農村

宮本 百合子

Lesen Sie 農村 (のうそん) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 49.223 Zeichen · 97 Bildschirme

Aozora Bunko

肩をゆすっていかにも頼もしい様子をする。この男は、夏にある点呼の時にいつでも、厚い冬着を着て行って、湯をあびて帰って来るのが常だ。何故そんなひどい思をするのかときく人があると、

「戦の時きあ、夏と冬の入りまじった時があるかんない、夏になったとて、衣裳換え出来ねえ時はあるし。

と云って居る。顔の造作の小さい茶色の頬骨のとび出た男である。

肥料を自分の畑ばかりへ、沢山やると云って、祖母はあんまりよくは思って居ない。一杯の酒を一時間もかかって飲む。おできのあとか何か、頭の殆ど中央に一銭銅貨位のおはげがあるのが皆をやたらに笑わせる。ロシア人はパンをくれと云う事を、

メリゴスゴス

と云うと私に教えた。そんな事はないだろうと云ってもきかない。私のきいたのに間違の有ろうはずがないと云って居る。

この男が帰ると甚五郎爺とおともさんがつれだって来る。二人とも、あんまりさっぱりした装をして居ない。おともさんはその男の後姿を見送って、その丸々した肩をすぼめて一寸舌を出した。祖母の前に来ると、二人ともがやっこらと先ず膝をついて、それからゆるゆるとお辞儀にかかるので、

「いいおひな様だのし。