Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

きんせいかいじんでん

近世快人伝

夢野 久作

Lesen Sie 近世快人伝 (きんせいかいじんでん) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 79.469 Zeichen · 157 Bildschirme

Aozora Bunko

そうして篠崎仁三郎の一生はイトも朗らかに笑い送られて行ったのであった。

しかも天の配剤というものは誠に、どこまで行き届くものかわからないようである。その篠崎仁三郎の一生が、あまりにも朗らかであり過ぎたために、その五十幾歳を一期として死んで行く間際に当って一抹の哀愁の場面が点綴されることになったのはコトワリセメて是非もない次第であった。

しかもその悲哀たるや尋常一様の悲哀でなかった。笑うには笑われず、泣くにはアマリに非凡過ぎる……といったような、実に篠崎仁三郎一流のユーモラスな最期を遂げたのであった。それは地上、如何なる凡人、又は非凡人の最期にも類例のない……同時に如何なる喜悲劇、諷刺劇の脚本の中にも発見出来ない、セキスピアもバナードショオも背後に撞着、倒退三千里せしむるに足る底の痛快無比の喜悲劇の場面を、生地で行った珍最期であった。

…註曰…篠崎仁三郎氏の晩年には、他人ばかりの寄合世帯で一家を作っていたために、色々と複雑な事情が身辺にまつわり附いていたが、ここにはそのような事情の一切を省略し、それ等の中心問題となっていた事実のみを記載するつもりである…。