Japanische Klassiker mit Furigana
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きんじせいろんこう
近時政論考
陸 羯南
Lesen Sie 近時政論考 (きんじせいろんこう) von 陸 羯南 (くがかつなん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 49.995 Zeichen · 98 Bildschirme
といえり。
これに因りてこれを見れば、彼らは政治の理論を説くにあらずして政変の事実を説くものなりき。事実の上よりしてその説を立てもって時の政治を排斥したるに過ぎず、すなわち彼らはほとんど理論上の根拠を付せざるに似たり。千五百年代英国において民権説の勃興するや、時の学者らはおもに宗教の上よりその論拠を取り来たり、暴虐の君主は神の意に背く、ゆえに神に代わりてこれを顛覆せざるべからずといえり。学理のいまだ進歩せざる当時にありても、ややその根拠を確かめたるもののごとし。当時わが国の民権論派はほとんど共和政治を主張するまでに至りたれども、ただ事実の上に起点を置き、いまだ一定の原則を明らかにしたることあらず、日本の近世史上にはその跡を止むるの価値あるも、政治の理論としてははなはだ微弱なるものと言わざるべからず。しかるにこれに続きてやや充備したる民権論派の萌芽は生じたり。この論派は最新洋学者の代表するところにして慶応義塾等において英米の政治書を読みたる者は多くこの論派に帰す。ここにおいて民権論派は隠然三種に分かるるの姿を現わせり、しかして当時有名の新聞記者福地源一郎氏は隠然政府弁護者となりて暗に民権論の反対に立ち、自ら漸新主義の政論者をもって居りたるもののごとし。