Japanische Klassiker mit Furigana
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れんかんき
連環記
幸田 露伴
Lesen Sie 連環記 (れんかんき) von 幸田 露伴 (こうだろはん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 49.281 Zeichen · 95 Bildschirme
匡房の続往生伝の叙に、寛和年中、著作郎慶保胤、往生伝を作りて世に伝う、とあるに拠れば、保胤が往生伝を撰したのは、正しく保胤が脱白被緇の前年、五十一二歳頃、彼の六条の池亭に在った時ででもあったろう。
保胤が池亭を造った時は、自ら記して、老蚕の繭を成せるがごとしと云ったが、老蚕は永く繭中に在り得無かった。天元五年の冬、其家は成り、其記は作られたが、其翌年の永観元年には倭名類聚抄の撰者の源順は死んだ。順も博学能文の人であったが、後に大江匡房が近世の才人を論じて、橘ノ在列は源ノ順に及ばず、順は以言と慶滋保胤とに及ばず、と断じた。保胤と順とは別に関渉は無かったが、兎死して狐悲む道理で、前輩知友の段々と凋落して行くのは、さらぬだに心やさしい保胤には向仏の念を添えもしたろう。世の中は漸く押詰って、人民安からず、去年は諸国に盗賊が起り、今年は洛中にて猥りに兵器を携うるものを捕うるの令が出さるるに至った。これと云って保胤の身近に何事が有ったわけでは無いが、かねてからの道心愈々熟したからであろう。保胤は遂に寛和二年を以て、自分が折角こしらえた繭を咬破って出て、落髪出家の身となって終った。