Japanische Klassiker mit Furigana
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れんかんき
連環記
幸田 露伴
Lesen Sie 連環記 (れんかんき) von 幸田 露伴 (こうだろはん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 49.281 Zeichen · 95 Bildschirme
陰陽道は歴緯に法り神鬼を駆ると称して、世俗の為に吉を致し凶を禳うものである。儒より云えば巫覡の道、仏より云えば旃陀羅の術である。それが今、かりにも法体して菩提の大道に入り、人天の導師ともならんと心掛けたと見ゆる者が、紙の冠などして、えせわざするを見ては、堪え得らるればこそ、其時は寂心馬に打乗り威儀かいつくろいて路を打たせていたが、忽ち滾るように馬から下り、あわてて走り寄って、なにわざし給う御房ぞ、と詰り咎めた。御房とは僧に対する称呼である。御房ぞと咎めたのは流石に寂心で、実に宜かった。しかし紙の冠して其様な事をするほどの者であったから、却ってけげんな顔をしたことであろう。祓を仕候也、と答えた。何しに紙の冠をばしたるぞ、と問えば、祓戸の神たちは法師をば忌みたまえば、祓をするほど少時は仕て侍るという。寂心今は堪えかねて、声をあげて大に泣きて、陰陽師につかみかかれば、陰陽師は心得かねて只呆れに呆れ、祓をしさして、これは如何に、と云えば、頼みて祓をさせたる主人も驚き呆れた。寂心は猶も独り感じ泣きて、彼の紙の冠を攫み取りて、引破りて地に抛ち、漣々たる涙を止めもあえず、何たる御房ぞや、尊くも仏弟子となりたまいながら、祓戸の神の忌みたまうとて如来の忌みたまうことを忘れて、世俗に反り、冠などして、無間地獄に陥る業を造り