Japanische Klassiker mit Furigana
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じんるいのせいぞんきょうそう
進化と人生(上)
丘 浅次郎
Lesen Sie 進化と人生(上) (じんるいのせいぞんきょうそう) von 丘 浅次郎 (おかあさじろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 82.343 Zeichen · 164 Bildschirme
なぜかというに食物が充分であれば動物の繁殖が盛んになり、子孫の数が殖えればたちまち食物の不足が生ずる。しかして際限のある食物を多数のものが分けて食うことになれば、遠慮していてはとうてい餓死するをまぬがれぬから、各自競争して、他人を餓死せしめても、自分だけは飽食しようと心掛けるにいたるはむろんのことである。それゆえ同一の種類に属し、したがって同一の食物を要する動物個体は、みな互いに劇烈なる仇敵たるべき資格を備えているもので、現に食物不足の場合には、同一団体に属する個体同志で互いに相戦い、相かみ、相殺し、相食うことがつねである。豹は猿を殺して食うからむろん猿の敵であるが、猿同志は互いに食物を奪い合うものゆえ、猿もたしかに猿の敵である(Simia simiae lupus)、頸をかみ切って殺すも、餌を奪い去って殺すも、ただ多少直接と間接との相違があるだけで、その結果にいたっては毫も異なるところはない。
かく互いに仇敵たるべき資格を充分に備えている動物個体が、なぜ相集まり団体をなして生活するかというに、これは全く敵に対して身をまもるためである。種属の維持、すなわち生殖作用を行なうために一時団体をなすものもあるが、これは全くそのとき限りで、目的を達した後はたちまち散じてしまう。