Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ごうすけほうし

郷介法師

国枝 史郎

Lesen Sie 郷介法師 (ごうすけほうし) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.163 Zeichen · 21 Bildschirme

Aozora Bunko

狸爺ではない」

「およそ解った、秀次だろう?」

「誰でもいい。云うことは出来ぬ」

「止めるがいい。失敗するぞよ。彼奴用心深いからな」

五右衛門は娘をチラリと見たが、

「好い娘だな。別嬪だな。月姫殿の遺児かな?」

「うん」と云うと郷介法師は始めて悲しそうな顔をした。

「この娘も本当に可哀そうだ」

「ではどうでも立ち退くつもりか?」

「うん、どうでも立ち退くよ」

「旅費はどうかな? 少し進ぜよう」

「私には五万両の貸がある」

「え、五万両? 誰に貸したのか?」

「堺の魚屋利右衛門へな」

「それではこれでお別れか」

「行雲流水、どれ行こうか」

そこで二人は別れたのである。

関白秀吉を恐れさせ一世の強盗五右衛門をして、兄事させた所の郷介法師とは、いかなる身分の大盗であろうか?

歴史にもなく伝説にもないこの不思議の大盗賊について、書き記してある書物と云えば、「緑林黒白」一冊しかない。

で作者はその書に憑據し、この大盗の生い立ちを左に一通り述べることにしよう。

4

「兄弟もなければ親もない。……俺は本当に孤児だ」

――岡郷介はこう思って来ると、いつも心が寂しくなった。

「昨日も戦争、今日も戦争、そうして明日も又戦争。