Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

のざらし

野ざらし

豊島 与志雄

Lesen Sie 野ざらし (のざらし) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 19.100 Zeichen · 39 Bildschirme

Aozora Bunko

障子を開けてやると、ごろにゃん、ごろにゃんと、挨拶をするのさ。ごろにゃん、ごろにゃん……。」それを昌作は可笑しな調子で繰返した。「こういう風に二三度口の中でくり返してみ給い。自分も猫になったような気がしてくるから。……僕の生活も猫と同じさ。室の中で猫と二人でじっとしている。猫の眼が細くなってくると、僕も夢想のなかでうっとりとする。猫の眼が急に大きくなると、僕もはっと自分に返る。全く猫の生活だね。」

「だって、あなたは……。」

「仕事もしてると云うんだろう。陸軍の方の飜訳をしたり、時には詩や雑文を綴ってみたりね。然しそんなのは仕事じゃないよ。仕事というのは、それで自分の生活が統一されるもののことなんだ。僕の生活にはまるで統一がない。陸軍の方の『独立家屋』なんていう変な飜訳や、死にかかった病人の脈搏みたいな韻律の詩や、不健全な読書や、芝居や球突や、それから、多くは猫の生活、そんなのが、仕事と云えるものかね。僕は自分でも自分に倦き倦きしてるんだ。こんな生活を長く続けてると、どんな憂鬱と倦怠とが押っ被さってくるか、君には想像もつくまい。ロシアの小説によく、退屈でたまらないという人物が出て来るね。