Japanische Klassiker mit Furigana
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きんのうお
金の魚
小川 未明
Lesen Sie 金の魚 (きんのうお) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 4.768 Zeichen · 10 Bildschirme
河辺には、毎日幾百人ということなく、無数の人々が両岸に並んで釣りをしました。そして、金色の魚を自分が釣ろうと思ったのでありました。
毎日、毎日、中には自分の仕事まで休んで河にやってきて糸を垂れているものもありました。
「なに、仕事ぐらい休んでも、金色の魚を釣ったら千両になるんだ。そうすれば、一生なにもせんで楽に暮らしてゆけるから。」というのでありました。
金持ちは、また、毎日、毎日、今日はどこからか金色の魚を捕らえて持ってきてくれはしないかと、そればかり待ちあぐんでいました。けれど、どういうものか、金色の魚はなかなか取れませんでした。
河辺へゆくと多くの人々が、口々に金色の魚は、まだ釣れないだろうかといっていました。
「まだ、釣れたという話を聞かない。」と、一人がいいますと、
「それなら安心だ。金色の魚は、俺が釣らなけりゃならぬ。」と、一人はいって、自分がその千両の金をもらう覚悟で、根気よく糸を垂れているのであります。けれど、そこにも、ここにも釣れる魚は、みんな黒色のものばかりであって、一つとして金光りを放つ大魚はかからなかったのでありました。
一方金持ちの病気はだんだん悪くなるばかりでありました。