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Japanische Klassiker mit Furigana

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きんしょうぐん

金将軍

芥川 竜之介

Lesen Sie 金将軍 (きんしょうぐん) von Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.699 Zeichen · 6 Bildschirme

Aozora Bunko

家を焼かれた八道の民は親は子を失い、夫は妻を奪われ、右往左往に逃げ惑った。京城はすでに陥った。平壌も今は王土ではない。宣祖王はやっと義州へ走り、大明の援軍を待ちわびている。もしこのまま手をつかねて倭軍の蹂躙に任せていたとすれば、美しい八道の山川も見る見る一望の焼野の原と変化するほかはなかったであろう。けれども天は幸にもまだ朝鮮を見捨てなかった。と云うのは昔青田の畔に奇蹟を現した一人の童児、――金応瑞に国を救わせたからである。

金応瑞は義州の統軍亭へ駈けつけ、憔悴した宣祖王の竜顔を拝した。

「わたくしのこうして居りますからは、どうかお心をお休めなさりとうございまする。」

宣祖王は悲しそうに微笑した。

「倭将は鬼神よりも強いと云うことじゃ。もしそちに打てるものなら、まず倭将の首を断ってくれい。」

倭将の一人――小西行長はずっと平壌の大同館に妓生桂月香を寵愛していた。桂月香は八千の妓生のうちにも並ぶもののない麗人である。が、国を憂うる心は髪に挿した瑰の花と共に、一日も忘れたと云うことはない。その明眸は笑っている時さえ、いつも長い睫毛のかげにもの悲しい光りをやどしている。