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Japanische Klassiker mit Furigana

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きんぞくにんげん

金属人間

海野 十三

Lesen Sie 金属人間 (きんぞくにんげん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 78.616 Zeichen · 157 Bildschirme

Aozora Bunko

あやしい茶釜は、するすると綱の上を走ってまんなかまで進んだ。そこでぴったりととまった。

「茶釜はひとまず休憩、絶景かな、絶景かな、げに春のながめは一目千金……」

と、釜はまたそろそろと綱をわたりだした。囃方がおもしろくはやしたてる。

「どうです、長戸さん」

蜂矢は、検事の耳にささやいた。

「なんだかあやしいね。あれは何か仕掛けがあって綱わたりをしているんだろうね」

「さあ、そこが問題なんですが、まあ、もうすこし見ていらっしゃい」

釜は、綱を向うのはしまでわたりきると、こんどは引き返しだ。むぞうさに綱の上をつつーッと走る。

「さあ、これよりはお目をとめてご一覧、二十世紀茶釜は脱線の巻とござい」

雨谷の口上。するとふしぎな釜は綱をふみはずした。あっ、落ちるかと思ったが、落ちもしない。綱をふみはずしたまま、あやしい釜は宙に浮いている。

「つぎなる芸当は、二十世紀茶釜は宙がえり飛行の巻……」

するとあやしい釜は綱のまわりを、くるッくるッとラセン状にまわりだした。なぜ釜が、そんな宙がえり飛行をするのかわからない。

「このところ糸くり車。これよりいよいよ早くなりまして急行列車の車輪とござい」