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Japanische Klassiker mit Furigana

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きんぎょはしんでいた

金魚は死んでいた

大下 宇陀児

Lesen Sie 金魚は死んでいた (きんぎょはしんでいた) von 大下 宇陀児 (おおしたうだる) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.514 Zeichen · 22 Bildschirme

Aozora Bunko

自供の内容は、ほとんどあらかじめ当局側が想像していたのと同じである。

が、その中で、とくに興味深く思われたのは、金魚鉢に関しての彼の述懐であつた。

「私は、医師として、老人の神経痛をみてやつたことがありそれが口をききあつたはじめです。庭の金魚鉢に、何かかくしていると気がついてからは、近所からも爪はじきされている老人に対し、ことさら親切にしてやつて、そのかくしているものが何かということを知るのに努めたのでした。ある時老人が口をすべらし、金の売買が自由になつた話をしたものだから、ハッキリとそれは金塊だろうということがわかつたわけです。――ウィスキーは、時々老人が、縁側へ出て一人きりで、楽しそうにチビチビとやつているのを見ていましたから、ぼたんの鉢を持つて行つた時、わざと半分飲みかけのやつを、とくべつに味がいいのだからといつて、いつしよに持つて行つておいてきました。庭で立話しをしたというのはほんとうで、その時に、金魚鉢をよく見ておいたら、まだ金魚がはいつていなくて、水がはつてあるだけだとわかつたのでしようけれど、実は私は金魚鉢には、いつもわざと眼を向けぬように心がけていました。