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Japanische Klassiker mit Furigana

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きんぎょうり

金魚売り

小川 未明

Lesen Sie 金魚売り (きんぎょうり) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 3.210 Zeichen · 7 Bildschirme

Aozora Bunko

自分たちをかわいがってくれた、おじいさんの顔はふたたび、見ることはなかったけれど、少年は毎日のように、水の中をのぞいて、餌をくれたり、新しい水をいれてくれたり、しんせつにしてくれたのであります。金魚は、だんだんおじいさんのことを忘れるようになりました。

夏が過ぎ、秋が逝き、冬となり、そしてまた、春がめぐってきました。

ある日のこと、少年は、外にあって、

「金魚やい、金魚やい――。」と、いう呼び声を聞いたのです。

「金魚売りがきた……。」といって、彼は、すぐに、家の外へ飛び出てみました。心のうちで待っていた、去年金魚を買ったおじいさんでありました。

顔を見ると、おじいさんは、にっこり笑いました。

「坊ちゃん、去年の金魚は達者ですか?」と聞きました。おじいさんは、この子供が、弱った金魚を大事に育てようといって、買ったことを忘れなかったのです。

「おじいさん、金魚は、みんなじょうぶで、大きくなりましたよ。」と、少年は答えました。

「どれ、どれ、私に見せてください。」と、いって、おじいさんは、山吹の花の咲いている庭さきへまわって、金魚のはいっている大きな鉢をのぞきました。