Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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きんぽうさいき

金鳳釵記

田中 貢太郎

Lesen Sie 金鳳釵記 (きんぽうさいき) von 田中 貢太郎 (たなかこうたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 6.167 Zeichen · 13 Bildschirme

Aozora Bunko

興哥はそのまま地べたへ頭を擦りつけた。

「どうか今までの罪を、お許しを願います」

「あんたにはわるいことはない、わしは、あんたが黙って出て往ったから、わしの待遇がわるかったじゃないかと思って、心配しておった、よく帰ってきてくれた」

「誠に申しわけがありません、どうかお許しを願います」

興哥は顔をあげなかった。防禦は不審そうに言った。

「あんたは何か考え違いをしてるだろう、あんたには何も罪はないじゃないか」

「そうおっしゃられると、私は穴にでも入りとうございます、私は、お嬢さんとあんなことになりまして、二人で鎮江の方へ逃げておりましたが、お二人のことが気になりますので、お叱りは覚悟のうえで、帰って参りました、どうか二人の罪をお許しください」

防禦は呆れて眼を瞠った。

「あんたは夢でも見ているのではないか、慶娘は一年ばかりも病気で寝ておる、あんたは確かに夢を見ておる」

「お家の恥辱になることですから、そうおっしゃるでしょうけれども、夢でも作り事でもありません」

「そんなばかばかしいことはない、確かに女は寝ておる」

「いや、お嬢さんは私といっしょに帰ってきて舟の中に待っております」