Japanische Klassiker mit Furigana
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てつめんぴ
鉄面皮
Lesen Sie 鉄面皮 (てつめんぴ) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.323 Zeichen · 22 Bildschirme
狂態にも似ているので、私は、自分の本の「はしがき」にも、または「あとがき」にも、いくら本屋の人からそう書けと命令されても、さすがに自慢は書けず、もともと自分の小説の幼稚にして不手際なのには自分でも呆れているのであるから、いよいよ宣伝などは、思いも寄らぬ事の筈であるが、けれども、いま自分の書きかけの小説「右大臣実朝」をめぐって何か話をすすめるという事になったならば、作者の真意はどうあろうと、結果に於いては、汚い手前味噌になるのではあるまいか、映画であったら、まず予告篇とでもいったところか、見え透いていますよ、いかに伏目になって謙譲の美徳とやらを装って見せても、田舎っぺいの図々しさ、何を言い出すのかと思ったら、創作の苦心談だってさ、苦心談、たまらねえや、あいつこのごろ、まじめになったんだってね、金でもたまったんじゃないか、勉強いたしているそうだ、酒はつまらぬと言ったってね、口髭をはやしたという話を聞いたが、嘘かい、とにかく苦心談とは、恐れいったよ、謹聴々々、などと腹の虫が一時に騒ぎ出して来る仕末なので、作者は困惑して、この作品に題して曰く「鉄面皮」。