Japanische Klassiker mit Furigana
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どうせんかいじへん
銅銭会事変 短編
国枝 史郎
Lesen Sie 銅銭会事変 短編 (どうせんかいじへん) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 106.745 Zeichen · 216 Bildschirme
名君でなければ名臣を、活用することは出来ないからな。……それはそうと今の老人、大岡家のどういう人だろう? 非常な老年と思われるが、歩き方など若者のようだ。家老や用人ではないらしい。途方もなく威厳があったからな」
北町奉行曲淵甲斐守
彼の屋敷は本所にあった。
「お帰り遊ばせ」と若党がいった。
「ああ」と受けて部屋へはいった。小間使いが茶を淹れて持って来た。
「お父様は?」と弓之助は訊いた。
「はい、ご書見でございます」
「お兄様は?」と彼は訊いた。
「はい、ご書見でございます」
「みんな勉強しているのだな。何んのために勉強するのだろう? 論語を読んでどうなるんだろう? どこかの世界で役立つかしら? どうもおれには疑問だよ。そんな事より行儀でも習って、頭の下げっ振りでも覚えるんだね。そうでなかったら幇間でも呼んで、追従術を習うんだね。こいつの方がすぐ役立たあ。お菊お前はどう思うな?」
「若旦那様何をおっしゃるやら、ホッホッホッホッ、そんな事」小間使いのお菊は無意味に笑った。
「ホッホッホッホッそんな事か? なるほど、こいつも処世術だ。語尾を暈して胡麻化してしまう。