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Japanische Klassiker mit Furigana

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どうせんかいじへん

銅銭会事変 短編

国枝 史郎

Lesen Sie 銅銭会事変 短編 (どうせんかいじへん) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 106.745 Zeichen · 216 Bildschirme

Aozora Bunko

偉いぞお菊、その呼吸だ。御台所に成れるかもしれねえ。俺はお前の弟子になろう、ひとつ俺を仕込んでくれ」

「厭でございますよ、若旦那様」小間使いのお菊は逃げてしまった。

弓之助は寝ることにした。

「どぎった事はないものかしら? ひっくり返るような大事件がよ。俺はそいつへ食い下がってゆきたい。何んだか知らねえがおれの心には変てこな塊が出来ている。ともかくもこいつを吐き出したいものだ。つまり溜飲を下げるのさ」

北町奉行曲淵甲斐守、列代町奉行のその中では、一流の中へ数えられる人物、弓之助にとっては叔父であった。

その翌日のことであった、弓之助は叔父を訪問した。屋敷内が騒がしかった。与力が右往左往した。同心どもが出入りした。重大な事件でも起こったらしい。弓之助は叔母の部屋へ行った。

「叔母様、何か取り込みで?」

「おやこれは弓之助さんかい。何んだか妾には解らないが、大変なことが起こったようだよ」

弓之助には母がなかった。五年ほど前に逝ってしまった。で、弓之助はこの叔母を、母のように、懐しんでいた。

「お茶でも淹れよう、遊んでおいで。叔父さんも帰って来ようからね」

「ええ有難うございます」