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Japanische Klassiker mit Furigana

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どうせんかいじへん

銅銭会事変 短編

国枝 史郎

Lesen Sie 銅銭会事変 短編 (どうせんかいじへん) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 106.745 Zeichen · 216 Bildschirme

Aozora Bunko

そうでなくってこの俺が江戸から後を尾行るものか。べらぼうなことをいわねえものだ」

「へん、どっちがべらぼうでえ、へんな贋物を掴みやがって」

二人はだんだんいい募った。

やがて日が暮れ夜となったが、その星ばかりの闇の中で撲り合う声が聞こえて来た。

その翌日のことである。

二、三人の百姓がやって来た。

「ヒャア、こいつあぶっ魂消た。でけえ穴が掘ってあるでねえか!」

「道標の石も仆れているのでねえか」

「この畑の踏み荒しようは。こりゃハア天狗様の仕業だんべえ」

百姓達は不平タラタラその大きな穴を埋め出した。

それは大変寒い日で、彼等はやがて焚火をし、

「やあここに掛け物がある」

「やあここにも掛け物がある」

「一つ二つ……五つ六つ、六つも掛け物落ってるだあよ」

「何んて穢ねえ掛け物だあ。踏みにじられてよ泥まみれになってよ」

「火にくべるがいいだあ、火にくべるがいいだあ」

信輔筆の六歌仙は間もなく火の中へくべられた。

濛々と上がる白い煙り。忽ち焔はメラメラと六歌仙を包んで燃え上がったが、火勢に炙られたためでもあろうか、六歌仙六人の左の眼へ、一字ずつ文字が現われた。

「やあ眼の中へ字が出ただよ。