Japanische Klassiker mit Furigana
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さこく
鎖国
和辻 哲郎
Lesen Sie 鎖国 (さこく) von 和辻 哲郎 (わつじてつろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 443.306 Zeichen · 875 Bildschirme
ダルメイダが、暴風雨になやみながら福田の港につくと、そこにはポルトガル船が一隻着いて居り、近畿地方から久しぶりにひき上げて来たビレラが滞在していた。豊後から来たジョアン・カブラル――血を吐く病気のために遂に、この秋日本を去らざるを得なかったカブラル――も一緒であった。
ダルメイダはトルレスの許に二十日ほど留まっただけで、盆過ぎにはまた天草島北端の志岐に派遣された。志岐の領主志岐鎮経は、有馬の領主と親しく、有馬義貞や大村純忠の弟に当る諸経を養子にしていたのである。諸経は上品なよい青年で、すでにダルメイダたちの注意をひいていた。ダルメイダは日本人イルマン・ベルシヨールをつれて志岐に行き、領主や諸経から非常に款待を受けた。直ぐ説教を所望されたが、大広間は身分ある武士たちで一杯であった。領主の前に出ることの出来ない人々のためには、旅宿で説教を始めた。こうして説教を続けているうちに、やがて領主はキリシタンになろうと考え始めたが、大村領におけるような内乱を慮って、秘密に洗礼を授けてくれないかと云った。これはダルメイダが断わった。しかし、この懸念は家臣たちが続々キリシタンになって行けばおのずから取り除かれるのであるから、家臣たちの改宗を促進することが双方の関心事になった。