Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
まぶたのはは
長谷川伸傑作選 瞼の母
長谷川 伸
Lesen Sie 長谷川伸傑作選 瞼の母 (まぶたのはは) von 長谷川 伸 (はせがわしん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 94.753 Zeichen · 192 Bildschirme
時次郎 俺は構わねえが、おきぬさんは体が体だ、寒いからなあ、大事にしなくちゃいけねえからね。なあに贅沢をいわなきゃ、今夜はこれで凌げるさ。
おきぬ (黙って泣いている。太郎吉が倚りかかる)
時次郎 どうしたい。気もちが悪くなったのかね。
おきぬ 済まない。済みませんねえ。
時次郎 何だなあ。何も往来でそんなことをいい出すには当らねえ。済むも済まねえもないさ。
おきぬ あたし達母子とお前さんとは、縁もゆかりもない赤の他人だのに、こうして親切にして貰っているのを思うと、つい泣けて、しようがないのですよ。
時次郎 おきぬさんのお株が始まったね。他人も親類もあるもんか。坊や、おっかちゃんに、泣くんじゃねえっていいな。
太郎吉 おっかちゃん。小父さんが心配するから泣くんじゃないよ。
おきぬ あいよ。あいよ。もう泣きやしないよ。それじゃ済みませんけど、もう一ト口稼いでくださいな。太郎吉に綿のはいった物が買ってやりたいと思いますから。
時次郎 ああいいとも。それじゃ今夜は辛くても、もう少し辛抱しなさるがいい。――太郎坊の物もだが、おきぬさんも薄着だねえ。
おきぬ あたしよりお前さんこそ薄着だ。