Japanische Klassiker mit Furigana
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まぶたのはは
長谷川伸傑作選 瞼の母
長谷川 伸
Lesen Sie 長谷川伸傑作選 瞼の母 (まぶたのはは) von 長谷川 伸 (はせがわしん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 94.753 Zeichen · 192 Bildschirme
おはま (じッと見て)何をいうんだ。忠太郎だって?――あたしには生き別れをした忠太郎という子はあったが、今ではもう亡くなった。
忠太郎 えッ無え。無えのでござんすか――五つの時に縁が切れて二十余年。もうちッとで満三十年だ。その間音信不通で互いに生き死にさえ知らずにいた仲だから、そんな子はねえという気になっているのでござんすか、縁は切れても血は繋がる。切って切れねえ母子の間は、眼に見えねえが結びついて、互いの一生を離れやしねえ、あッしは江州番場宿のおきなが屋の倅、忠太郎でござんすおッかさん。
おはま お待ちお待ち。お前さん、大層よく番場のことを知っているが、いくらあたしにそんな話をしたって駄目だよ。
忠太郎 えッ。
おはま 成程あたしは美濃の加納の叔父の世話で、番場のおきなが屋へ嫁に行き、忠太郎という子を生んだよ。
忠太郎 その忠太郎があッしなん――。
おはま よくお聞きというんだ。その子が五ツになった時、あたしゃおきなが屋を出てしまったんだ。(涙ぐむ)
忠太郎 おやじはあッしが十二の時、病って死にましたから、直に聞いた訳ではねえが、おッかさんが家を出なさる時、おやじの身持ちがよくなかった、罪はおやじにあったのだと、大きくなってから聞いております。