Japanische Klassiker mit Furigana
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ずいひつぜにがたへいじ
随筆銭形平次
江戸川 乱歩
Lesen Sie 随筆銭形平次 (ずいひつぜにがたへいじ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.733 Zeichen · 10 Bildschirme
アメリカにも「捕物帖」があった
江戸川 それにしても、探偵小説だからどうしてもトリックがいる。よくそれだけのトリックを考え出すものだ。三百篇のうち同じトリックをつかったものはないんだろう?
野村 それはない。もっともつい忘れてしまって、似たようなトリックをつかって別のを書いてしまうことはあっても……全然同じということはないね。
江戸川 ウム。そこでその心境だな、聞いてみたいのは……それだけ多作している間の気持ちは?
野村 そうだね。むかしは大衆小説風に書いたね。チャンバラ式にだ。それからだんだんコナン・ドイル風になってきた。近ごろは心理的に書こうという気持ちになってきている。性格描写などにも力をいれてね。しかしね。三十枚そこそこの長さじゃ、とてもそんなのは書けぬ。
江戸川 そうだね。原稿用紙三十枚では探偵小説的面白さは出せない。ドイル時代はだいたい百枚……。
野村 五十枚以上の長さでないとダメだ。
アメリカにも「捕物帖」があった
江戸川 そうすると、あなたの銭形平次はだんだん文学的になってきているわけだな。もっとも捕物帖は、時代が古いから外国の探偵小説みたいに自由自在に謎をつくるわけにいかんから苦心させられるな。