Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
エス・オー・エス・ボーイ
難船小僧
夢野 久作
Lesen Sie 難船小僧 (エス・オー・エス・ボーイ) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 21.169 Zeichen · 43 Bildschirme
何も船長を悪く云うんじゃねえんでがす。此船の船長と来た日にゃ海の上の神様なんで、万に一つも間違いがあろうたあ思わねえんでがすが、癪に障るのはあの小僧でがす。……手前の不吉な前科も知らねえでノメノメとこの船へ押しかけて来やがったのが癪に触るんで……遠慮しやがるのが当前だのに……ねえ……親方……」
「それあそうだ。自分の過去を考えたら、遠慮するのが常識的だが、しかし、そこは子供だからなあ。何も、お前達の顔を潰す気で乗った訳じゃなかろう」
「顔は潰れねえでも、船が潰れりゃ、おんなじ事でさあ」
「まあまあそう云うなよ。俺に任せとけ」
「折角だがお任かせ出来ねえね。この向う疵は承知しても他の奴等が承知出来ねえ。可哀相と思うんなら早くあの小僧を卸してやっておくんなさい。面を見ても胸糞が悪いから」
「アッハッハッ。恐ろしく担ぐじゃねえか」
「担ぐんじゃねえよ。親方。本気で云うんだ。この船がこの桟橋を離れたら、あの小僧の生命がねえ事ばっかりは間違いねえんで……だから云うんだ」
「よしよし。俺が引受けた」
「ヘエ。どう引受けるんで……」
「お前達の顔も潰れず、船も潰れなかったら文句はあるめえ。