Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
あめあがる
雨あがる
山本 周五郎
Lesen Sie 雨あがる (あめあがる) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 21.794 Zeichen · 43 Bildschirme
「主膳が申しますには、まことに稀なる武芸者、その類のないお腕前といい高邁なる御志操といい、禄高に拘らずぜひ御随身が願いたい、また藩侯におかれましても特に御熱心のように拝されまして」
「いやそんな、それは過分なお言葉です、私はそんな」
「そういうしだいで、当方としては既にお召抱えと決定しかかったのですが、そこに思わぬ故障が起こったのです」
伊兵衛は息をのみ、地面が揺れだすように感じて、ぐっと膝を掴んだ。
「故障といっても当方のことではなく、責任はそこもとから出たのですが」大六は冷やかに続けた、「――それは貴方が賭け試合をなすった、城下町のさる道場において金子を賭けて試合をし、勝ってその金子を取ってゆかれた……、もちろん御記憶でございましょう」
伊兵衛は辛うじて頷いた。そしていつか青山家の道場で、相手の三人のうちの一人が、彼を見るなり逃げだしたことを思いだした。
「慥かに覚えております、覚えておりますけれども」伊兵衛はおろおろと、「――それは実はまことに気の毒な者がおりまして、この宿にいた客なんですが」
「理由のいかんに拘らず、武士として賭け試合をするなどということは、不面目の第一であるし、それを訴え出た者がある以上、当方としては手を引かざるを得ません、残念ながらこの話は無かったものとお思い下さるように」