Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

あめしょうしょう

雨瀟瀟・雪解 他七篇

永井 荷風

Lesen Sie 雨瀟瀟・雪解 他七篇 (あめしょうしょう) von 永井 荷風 (ながいかふう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 145.414 Zeichen · 289 Bildschirme

Aozora Bunko

」

「それじゃ姐さん、酒も肴も出来ねえといいなさるんだね。」

「出来ない何のと申す訳では御座いませんが、旦那。実は大変な事になりましたので御座います。今が今とて、定巡の旦那衆がお出でになりまして、その方どもでは時節ちがいの走物を料理に使ってはいないかと仰有りまして、洗場から帳場の隅々までお改めになってお帰りになるかと思えば、今度は入違に伝法院の御役僧と町方の御役人衆とがお出になり、お茶屋へ奉公する女中たちはこれから三月中に奉公をやめて親元へ戻らなければ隠売女とかいう事にいたして、吉原へ追遣ってお女郎にしてしまうからと、それはそれは厳しいお触で御座います。」

種彦初め一同は一時に酒の酔を醒ましてしまった。女中はもう涙をほろほろ滾しながら相手選ばず事情を訴えようとする。

「お上の旦那衆もあんまりお慈悲がなさすぎるでは御座いませんか。こうして手前供がお茶屋へ奉公いたしておりますのをどうやら好きこのんで猥らな事でもいたすように仰有いますが、まアお聞きなすって下さいまし。こうして私がお茶屋奉公でもいたさなければ、母親や亭主が日干しになってしまうので御座います。亭主は足腰が立ちませんし母親は眼が不自由な因果な身の上で御座ります……。