Japanische Klassiker mit Furigana
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あめしょうしょう
雨瀟瀟・雪解 他七篇
永井 荷風
Lesen Sie 雨瀟瀟・雪解 他七篇 (あめしょうしょう) von 永井 荷風 (ながいかふう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 145.414 Zeichen · 289 Bildschirme
」
「玉ちゃん。どうしたえ。」と中島は男の知人でないところから案外落ちついた調子でその様子を見た。年は二十七、八。既成品らしい紫地のコートにありふれた毛織の肩掛。両ぐりの下駄をはいて日傘を提げている。
「千代子さん。お変もなくって。」
「ええ。無事です。」
「一度お伺いしなくっちゃわるいと思っていたんですけど、ついお処がわからなかったもんで……。」と女はあたりを見廻し停留場にも人影がなく通過る円タクもちょっと途絶えているのを幸い、「この辺にお住いなの。」
「いえ、桜川町……十八番地。太田ッていう硝子屋の二階だ。虎の門からわけはないから、何なら寄っておいでなさい。」
「お邪魔してもよければ……実はわたし貸間をさがしているのよ。今世田ヶ谷にいるんですけど、こっちへ出てくるのが大変だから。」
二人は話をしながらいつか溜池の裏通を歩いている。
「その後まるで影形も見せないから、お玉さんは東京にいないんだろうッて、家のやつもそう言っていたよ。じゃア、すっかり足を洗ったという訳でもないんだね。」
「洗いかけたことは掛けたのよ。まア片足ぐらい洗ったんだわね。ほほほほほ。」
「やっぱり先生と一緒か。