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Japanische Klassiker mit Furigana

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あめしょうしょう

雨瀟瀟・雪解 他七篇

永井 荷風

Lesen Sie 雨瀟瀟・雪解 他七篇 (あめしょうしょう) von 永井 荷風 (ながいかふう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 145.414 Zeichen · 289 Bildschirme

Aozora Bunko

真に断腸の思といふべきなり。王次回が『疑雨集』の律詩にいへるあり。

病骨真成二験雨ノ方ト一。呻吟燈背和ス二啼※ニ一。

凝塵落葉無妻ノ院。乱帙残香独客ノ牀。

附贅不レ嫌如キヲ二巨瓠ノ一。徒※安ゾ忍ンヤ累スニ二枯腸ヲ一。

唯応シ二三復ス一南華ノ語。鑑レ井※※是薬王。

この詩正しくわれに代って病中独居の生涯を述ぶるもの。故に復これを録す。

その年二百二十日の夕から降出した雨は残りなく萩の花を洗流しその枝を地に伏せたが高く延びた紫苑をも頭の重い鶏頭をも倒しはしなかった。その代り二日二晩しとしとと降りつづけた揚句三日目になってもなお晴れやらぬ空の暗さは夕顔と月見草の花のおずおず昼の中から咲きかけたほどであった。物の湿ることは雨の降る最中よりもかえって甚しく机の上はいつも物書く時手をつくあたりのとりわけ湿って露を吹き筆の軸も煙管の羅宇もべたべた粘り障子の紙はたるんで隙漏る風に剥れはせぬかと思われた。彼岸前に袷羽織を取出すほどの身は明日も明後日ももしこのような湿っぽい日がつづいたならきっと医者を呼ばなければなるまい。病骨は真に雨を験するの方となる。しかしわたしは床の間に置き捨てた三味線のふと心付けば不思議にもその皮の裂けずにいたのを見ると共に、わが病躯もその時はまた幸例の腹痛を催さぬ嬉しさ。