Japanische Klassiker mit Furigana
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あめ
雨
織田 作之助
Lesen Sie 雨 (あめ) von 織田 作之助 (おださくのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 30.421 Zeichen · 60 Bildschirme
最初のこと故勿論露払いで、ぱらり/\と集りかけた聴衆の前で簾を下したまゝ語らされたが、沢正と声がかゝったほどの熱演で、熱演賞として湯呑一個をもらった。その三日後に、急性肺炎に罹り、かなり良い医者に見てもらったのだが、ぽくりと軽部は死んだ。泪というものはいつになったら涸れるのかと不思議なほどお君はさめ/″\と泣き、夫婦は之でなくては値打がないと人々はその泣き振りに見とれた。しかし、二七日の夜、追悼浄瑠璃会が同じく天牛書店二階でひらかれたとき、豹一を連れて会場に姿を見せたお君は、校長が語った「新口村」の梅川のさわり、金より大事な忠兵衛さんで、パチ/\と音高く拍手した。手を顔の上にあげ、人眼につく拍手であったから、人々は眉をひそめた。軽部の同僚の若い教師たちは、軽部の死位で枯涸されなかったお君の生命感に想いをいたし、腹の中でそっと夫々の妻の顔を想い浮べて、何か頼り無い気持になるのだった。校長はお君の拍手に満悦であった。
三七日の夜、親族会議がひらかれた席上、四国の高松から来た軽部の父が、お君の身の振り方に就て、お君の籍は実家に戻し、豹一も金助の養子にしてもらったらどんなものじゃけんと、渋い顔して意見をのべ、お君の意向をきくと、「私どすか。