Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ゆきたたき

雪たたき

幸田 露伴

Lesen Sie 雪たたき (ゆきたたき) von 幸田 露伴 (こうだろはん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 28.132 Zeichen · 56 Bildschirme

Aozora Bunko

」

「ム」

「申した通り、此事は此事、左京一分の事。我等一党の事とは別の事にござる。」

「と云わるるは。扨は何処までも物惜みなされて、見す見す一党の利になることをば、御一分の意地によって、丹下右膳が申す旨、御用い無いとかッ。」

目の色は変った。紫の焔が迸り出たようだった。怒ったのだ。

「…………」

「然程に物惜みなされて、それが何の為になり申す。」

「何の為にもなり申さぬ。」

と憎いほど悠然と明白に云って退けた。右膳は呆れさせられたが、何の為にもなり申さぬと云った言葉は虚言では無かったから仕方が無かった。

「何の為にもならぬことに、いやと申し張らるることもござるまい。応と言われれば、日頃の本懐も忽ち遂げらるる場合にござる。手段は既に十分にととのい、敵将を追落し敵城を乗取ること、嚢の物を探るが如くになり居れど、ただ兵粮其他の支えの足らぬため、勝っても勝を保ち難く、奪っても復奪わるべきを慮り、それ故に老巧の方々、事を挙ぐるに挙げかね、現に貴殿も日夜此段に苦んで居らるるではござらぬか。然るに、何かは存ぜず、渡りに舟の臙脂屋が申出、御用いあるべしと丹下が申出したは不埒でござろうや。