Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ゆきのよる

雪の夜

小林 多喜二

Lesen Sie 雪の夜 (ゆきのよる) von 小林 多喜二 (こばやしたきじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.967 Zeichen · 31 Bildschirme

Aozora Bunko

二

それにはかなわない。

――上りになっていた道をむしろ早足で歩いてきたので身体が熱かった。Tのいる室に明るく電燈がついているのが見えた。そこで机の前に坐り、外のことにはちっとも気を散らさずに、自分の仕事をしているTがすぐ想像できた。そんなところへこのあやふやな気持を持ってゆき、それをゴマかすためにでたらめをむちゃくちゃにしゃべる! とんでもないことだ! ことごとにこんな自分が情けなく思った。彼は戻りかけた。しかしもう気持が、寄れないところへ行っていた。彼は別な、公園の道に出た。そこは市役所の裏で暗かった。道の両側には高い樹が並んで立っており、それが上の方で両方枝を交えていた。そして、まだ落ちていない葉にさわる雪のかすかな音が、ずウと高い所から聞えた。

龍介はもう一人、画をかくSに会いたかった。しかしこれからすぐ停車場へ行けば九時十分の汽車に間に会う。それからでも家で何か勉強できる気がした。とにかく気持をどッか一方へ落着かせたかった。

二

高台になっている公園からは街が一眼に見えた。一番賑やかな明るい通りの上の空が光を反射していた。龍介は街に下りる道を歩きながら、