Japanische Klassiker mit Furigana
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うんぜんだけ
雲仙岳
菊池 幽芳
Lesen Sie 雲仙岳 (うんぜんだけ) von 菊池 幽芳 (きくちゆうほう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 22.192 Zeichen · 43 Bildschirme
ほの白く山きりかゝる岩の上に触れば消ぬがに咲ける石楠花
霧の間に深山石楠花咲つゞくその岩影は去りがてぬかも
それは当時の私の実感であり、また普賢の祠を離れるまでは、霧のみでまだ雨にならずにいてくれたことは何たる幸であったろうと、今でも感謝せずにはいられない。
絶頂を下りて四、五町のところに、その普賢の石の祠はある。石楠花の咲いていたその背後の絶壁は、高さ九十尺幅百二十尺の屏風を立てたような角閃安山岩から成立つ。雲仙一帯を構成する火山岩はすべてこの安山岩で、長石、角閃石、黒雲母等それに雑る斑晶の多少の差を認めるに過ぎない。祠を少しく離れたところに、小さな火口湖であるところの普賢池がある。池の周囲には繍線菊が多く、いまだに名残の花をつけている。ここからうつぎやくましでの林を分け、数町下ると、そこに明暦三年の爆裂孔で、熔岩トンネルを形作っている鳩穴がある。直径百四十尺、深さ三十五尺のグロテスクな大きな穴で、夏も氷が張りつめ、涼風が腋下を掠める。冬の雲仙は霧氷で有名であるが、雲仙が霧氷にかけられる時、この鳩穴は玉簾をかけつらねたように数十尺の大氷柱が隙間もなく懸垂し、この世ながらの水晶宮を現出するそうである。