Japanische Klassiker mit Furigana
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でんきばと
電気鳩
海野 十三
Lesen Sie 電気鳩 (でんきばと) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 25.465 Zeichen · 52 Bildschirme
高一は、ひやりとするつめたい風のおかげで、はじめて気がつきました。そこは、あのにぎやかに、かざりたてた見世物小屋のなかではなく、うすぐらい物おきのようなところでありました。
はっ、とおもっておきあがろうとして気がつきました。両手はうしろにまわされ、胸も腹もふといなわで、ぐるぐるまきにされていました。高一は、はがみをして、なわから手をぬこうとしたがだめです。
いったい、ここは、どこなのでしょうか。
「ミドリちゃんは、どうしたんだろう。やはり、あのわる者につかまっているんだろう。かわいそうに」
高一はミドリのことをおもうと、どうしてこのままじっとしていられましょう。しかし、なわはかたくむすばれて、とけそうもありません。
くやしなみだをぽろぽろこぼしているところへ、そとに足音がきこえ、こっちへ近づいてきます。なに者がやってくるのでしょう。
すると、高いところにあいていた窓に、一つの顔があらわれました。それは少年の顔です。みたこともない顔ですが、大きな口をあいてよだれをながしていました。
ポンちゃんというその少年は、わる者の仲間ですから、とても、高一をたすけてくれません。