Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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でんきばと

電気鳩

海野 十三

Lesen Sie 電気鳩 (でんきばと) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 25.465 Zeichen · 52 Bildschirme

Aozora Bunko

ああ敵です。

「兄ちゃん、ばくだんよ。ああ、あぶない」

ミドリは、顔をまっさおにしてさけびました。高一少年は、ボートにばくだんがあたってはなるものかと、オール(かい)を力いっぱいこいで、のがれようとつとめました。

ど、どかあん。ぐわうん、わわわん。

二人のきょうだいの目の前に、とつぜんものすごい水けむりがたちました。ばくだんがはれつしたのです。いいあんばいにあたりませんでした。そのかわり、ものすごい波がおこって二人のボートはひっくりかえりそうになりました。空では、敵の飛行機が、またばくげきのかまえをしました。

「あっ兄ちゃん、またばくだんをおとすわよ」

高一はくやしさにはがみをしました。飛行機は、たしかに、スパイ団の味方なのです。

この飛行機こそ、きょうだいがにげだしたあとで、それときづいたスパイ団が、無線電信でよびよせたものでした。きょうだいのいのちは、風のふくまえにたてた、ろうそくの火のようにあぶない!

さあ、どうなるか。せっかく、ここまでにげのびた、いさましいきょうだいですのに。

高一少年は、いまは、おどろいたり、かなしんだりしていられません。