Japanische Klassiker mit Furigana
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「しもばしらのけんきゅう」について
「霜柱の研究」について
中谷 宇吉郎
Lesen Sie 「霜柱の研究」について (「しもばしらのけんきゅう」について) von 中谷 宇吉郎 (なかやうきちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.624 Zeichen · 9 Bildschirme
第二には厳寒の二月、仙石原で徹夜するという程度の熱心さを持つことである。第三には思い付いたことを、億劫がらずに直ぐ試みて見る頭の勤勉さを持つことである。第四には偶然に遭遇した現象をよく捕え、それを見逃さぬこと、即ちいつも眼を開いて実験をすることである。第五には新しい領域の仕事を始める時に怖がらぬことである。この研究者たちが土の分析に手を付けた時のように平気で始めることである。それには余りに多くの知識と打算とが一番邪魔になる。第六には妙にこだわらぬこと、これは何でもないようで、その実なかなか難しいことである。そして以上述べたそれらの色々の心得の外に、研究の全体に通じて或る直観的な推理を働かすことである。
寺田先生の何かの本に「嗅ぎ付ける力がなくては本当の研究は出来ない」という意味のことが書いてあるが、心得べきことである。この霜柱の研究には到る所にこの直観的の推理が躍動している。私はこの直観的の推理は、既知の知識の集積から来るものではなく、現象に対して持つ興味の純粋さから来るものとぼんやり考えていたが、今その実例を見て非常に喜ばしく思っている。この霜柱の研究者たちが、何時までも色々な現象に対して、常にこの研究にあらわれているような心持を持って行かれることを願う次第である。