Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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もやのかなた

靄の彼方

上村 松園

Lesen Sie 靄の彼方 (もやのかなた) von 上村 松園 (うえむらしょうえん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 1.941 Zeichen · 4 Bildschirme

Aozora Bunko

しかし物は考えようで、制作すべきものが、きれいに一段落ついてこれでオシマイとなったら、何やら心淋しく、また制作が恋しくなるのかも知れません。人の心は得手勝手、まアこんな状態で悩まされてゆくのが、すなわち人生の好方便なのでしょう。

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私は、私の好みからして、今までのような古い婦人風俗画を描いてきましたが、世間では、私があまりに古い風俗や心持に支配され過ぎているかのように、いう人もあるでしょう。私は古い方を振り返ってみることが、特に好きだというわけではありませんですが、そうすることが、表現に深みがあると思うからです。今、今のことは誰でも見て知っています。今を今のままに描くということは、画としての深みに於て、どうかと思われるような気持ちがします。

それを、今から振り返って、徳川期を眺めてみると、全く感じがちがいます。明治期でさえも、もう今とは感じがちがいます。それは時代という空気がいい加減にぼかしをかけてくれるからです。今、今のことは万事裸にあらわに見え透きますが、もう五十年七十年と時代が隔たるにつれまして、そこに一と刷毛の美しい靄がかかります。