Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あおいほしのくにへ

青い星の国へ

小川 未明

Lesen Sie 青い星の国へ (あおいほしのくにへ) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 3.745 Zeichen · 8 Bildschirme

Aozora Bunko

デパートの内部は、いつも春のようでした。そこには、いろいろの香りがあり、いい音色がきかれ、そして、らんの花など咲いていたからです。

いつも快活で、そして、また独りぼっちに自分を感じた年子は、しばらく、柔らかな腰掛けにからだを投げて、うっとりと、波立ちかがやきつつある光景に見とれて、夢心地でいました。

「このはなやかさが、いつまでつづくであろう。もう、あと二時間、三時間たてば、ここにいる人々は、みんなどこかにか去って、しんとして暗くさびしくなってしまうのだろう。」

こんな空想が、ふと頭の中に、一片の雲のごとく浮かぶと、急にいたたまらないようにさびしくなりました。

そこを出て、明るい通りから、横道にそれますと、もう、あたりには、まったく夜がきていました。その夜も、日の短い冬ですから、だいぶふけていたのであります。そして、急に、いままできこえなかった、遠くで鳴る、汽笛の音などが耳にはいるのでした。

「まあ、青い、青い、星!」

電車の停留場に向かって、歩く途中で、ふと天上の一つの星を見て、こういいました。その星は、いつも、こんなに、青く光っていたのであろうか。