Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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せいしゅんのいきのあと

青春の息の痕

倉田 百三

Lesen Sie 青春の息の痕 (せいしゅんのいきのあと) von 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 127.338 Zeichen · 254 Bildschirme

Aozora Bunko

一燈園は喜捨で生活して行くので、他家ではたらくのは無報酬なのです。二十九人おりますが、みなそれぞれ不幸な運命のもとに生まれた人ばかり、白髪の老人や、切髪の奥様や、宿無し児や若い娘などもおります。私といつも一緒に畑に行く人は気狂いで時々無理をいって私を困らせます。私はこれからおいおいそれらの人々についてあなたにお知らせいたしますつもりですが、今日は天香師の息子さんの理一郎という十四になる少年について少し書きましょう。理一郎さんには母がありません。それは西田さんが出家の生活を初めた時に西田さんを気狂いだと思って西田さんを捨てて行かれました。それは今から十数年前まだこの不幸な少年が三、四歳の時でした。理一郎さんは純な愛らしい少年です。色の白い丸ぼちゃの活溌な子です。それがまたどうした因縁か私をたいへん好くのです。そして寝床も私のなかにはいって寝ます。幾らかそして私に甘えるようにもいたします。昨夜はいい月夜でした。私は理一郎さんと一緒に散歩しました。畑の間や林のそばを通って街の方へ歩きながら、いろいろ話しました。私はこの少年の感じやすい純な性質によく触れました。