Japanische Klassiker mit Furigana
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せいしゅんのいきのあと
青春の息の痕
倉田 百三
Lesen Sie 青春の息の痕 (せいしゅんのいきのあと) von 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 127.338 Zeichen · 254 Bildschirme
そしてまたもやフィステルになりました。
「部長さん、切るべきものなら切って下さい」
私は四度目の手術とその後の永き忍耐をいとわぬ覚悟で問いました。
「そうだね、切るのはいいが、切ってもまたフィステルになるかもしれない、よくそうなりがちなものだからな、それよりこのまま退院して温泉へでも行きからだの保養したほうがいいかもしれない、ルンゲのほうが大切だからね」
「すると痔はどうなりますか」
「痔はだんだん悪くなるね、どうしても。悪くなってからまた入院するのさ」
部長は憐れなるものを見る眼つきで私の衰えたからだを眺めました。(じっさい私は三度の手術と運動不足と毎日の苦痛のために著しく衰弱しました)そして気の毒そうな様子をして出て行きました。ほとんど半年の永い永い忍耐はむなしくなってしまいました。そして何の収穫もなくして病院を去るのでしょうか、しかもまた手術しに帰らねばならぬと知って肺を養うために温泉に行くのでしょうか? 今朝私は父と艶子から喜びにみちた手紙を受け取りました。そしてこの悲しき事実を返書にしたためねばなりません。あわれなる父(あなたは二年前この父を東京の下宿の門口で見ました)はどんなに悲しむでしょう。