Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

せいしゅんろん

青春論

坂口 安吾

Lesen Sie 青春論 (せいしゅんろん) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 34.657 Zeichen · 69 Bildschirme

Aozora Bunko

そこで寺の住持があなたは何処の何人であるかと尋ねてみると、老婆は一首の和歌を誦してこの歌がお分りであろうか、と云う。生憎この和歌を僕はもう忘れてしまったが「水はぐむ」とか何とかいう枕言葉に始まっていて、住持にはこの枕言葉の意味が分らないのである。この和歌にも相当重要な意味があった筈であるが、然し、物語の中心そのものではないのだから勘弁していただきたい。そこで住持が不思議に思って、この枕言葉は聞きなれないものであるが、いったいどういう意味があるのですかと尋ねた。すると老婆が答えて言うには、その意味が知りたいと仰有るならば何とか河(これも忘れた)のほとりまで御足労願いたい。自分はそこに住んでいるから、そのときお話致しましょう、と帰ってしまった。翌日(ではないかも知れぬ。もともと昔の物語は明日も十年後もありゃしない)住持は何とか河のほとりへ老婆を訪ねて行ってみた。と、なるほど、一軒の荒れ果てた庵があるが、住む人の姿はなく、又、人の住むところとも思われぬ廃屋である。と、姿のない虚空に老婆の恐ろしい声がして、いざ、私の昔を語りましょう、と言い、自分は、昔、都に宮仕えをして楽しい青春を送ったもので、昨日の和歌は自分の作、新古今だか何かに載っているものである。