Japanische Klassiker mit Furigana
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あおふくのおとこ
青服の男
甲賀 三郎
Lesen Sie 青服の男 (あおふくのおとこ) von 甲賀 三郎 (こうがさぶろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.026 Zeichen · 29 Bildschirme
近所で訊いて見ると永辻というのは円タクの運転手らしい。
望月刑事が当家へ訪ねたのは、日ももうトップリ暮れた頃だった。栄吉は稼ぎに出ていて未だ帰らず、三十そこ/\と思われる狡猾そうな顔をした女房が留守番をしていた。
こゝでは望月刑事は身分を隠さず、肩書つきの名刺を出した。おかみは亭主の栄吉が毎々交通事故かなんかで、警察の呼出しを食ってると見えて、刑事と知っても格別そう驚かなかったが、茅ヶ崎署から来たのだと気がつくと突然眼の色を変えて叫んだ。
「卓一さんが死んだって、ど、どうしたんでしょうか。先程信造さんから知らせがあったんですけれども、宅が出ているもンでどうしようもないんですよ」
「狭心症でね」刑事は静かにいった。「信造さんの別荘で死んでいたんですが、何ですか、卓一さんは不断から心臓が弱かったですか」
「それがね、丸で嘘見たいなんですよ。顔色は蒼白くって、病人臭い所はありましたが、とても元気な人で、押が強くて、つまり心臓が強いんでしょう。所が本当の心臓はいつ停って終うか分らないんですって。まさかと思っていましたが、本当に停って終ったんですわねえ」
「昨日はずっと宅に居られたんですか」