Japanische Klassiker mit Furigana
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ひぼんなるぼんじん
非凡なる凡人
国木田 独歩
Lesen Sie 非凡なる凡人 (ひぼんなるぼんじん) von 国木田 独歩 (くにきだどっぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 8.449 Zeichen · 17 Bildschirme
まだ話がたくさん残っておる」
僕もその意に従がい、二人して車屋を出た。路の二三丁も歩いたが、桂はその間も愉快に話しながら、国元のことなど聞き、今年のうちに一度故郷に帰りたいなどいっていた。けれども僕は桂の生活の模様から察して、三百里外の故郷へ往復することのとうてい、いうべくして行なうべからざるを思い、べつに気にも留めず、帰れたら一度帰って父母を見舞いたまえくらいの軽い挨拶をしておいた。
「ここだ!」といって桂は先に立って、縄暖簾を潜った。僕はびっくりして、しばしためらっていると中から「オイ君!」と呼んだ。しかたがないから入ると、桂はほどよき場処に陣取って笑味を含んでこっちを見ている。見廻わすと、桂のほかに四五名の労働者らしい男がいて、長い食卓に着いて、飯を食う者、酒を呑むもの、ことのほか静粛である。二人差向いで卓に倚るや
「僕は三度三度ここで飯を食うのだ」と桂は平気でいって「君は何を食うか。何でもできるよ」
「何でもいい、僕は」
「そうか、それでは」と桂は女中に向かって二三品命じたが、その名は符牒のようで僕には解らなかった。しばらくすると、刺身、煮肴、煮〆、汁などが出て飯を盛った茶碗に香物。