Japanische Klassiker mit Furigana
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かばんらしくないかばん
鞄らしくない鞄
海野 十三
Lesen Sie 鞄らしくない鞄 (かばんらしくないかばん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 36.653 Zeichen · 73 Bildschirme
尚、同人所有のものと思われる鞄は、赤革のスーツケースにして、大きさに不相応なる大型の金具及び把手を備え居り、その蓋を開きみたるに、長さ二尺ばかりの杉角材が四本と古新聞紙が詰めありたる外めぼしきものも、手懸りとなるものも見当らず。
一方、前記要保護人は、収容後十時間を経るも未だ覚醒せず、体温三十五度五分、脈搏五十六、呼吸十四。その他著しき異状を見ず。引続き監視中なり。――”
とあったので、課長はそれと気付き、立去った臼井青年の後を課員に追わせたが、遂に彼の姿を見つけることが出来なかった。課長としては、果して目白署に保護中の当人と赤見沢博士とが同一人だかどうかは不明だが、年齢がちょうど博士と合うので、損と思っても、行ってみてはどうかと臼井にすすめるつもりだったのである。
研究生すみれ嬢
臼井は、ぼんくらではなかったと見え、その足ですぐ目白署を訪ねている。
やっぱり、赤見沢博士であった。
彼は署の電話を借りて、とりあえず目賀野に知らせた。目賀野は愕いて、すぐ博士を引取りに行くからといった。
それから一時間ほどして、目賀野は医師やら博士の姪の秋元千草という麗人や博士の助手の仙波学士を伴い、自動車で駆けつけた。