Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あごじゅうろうとりものちょう

顎十郎捕物帳

久生 十蘭

Lesen Sie 顎十郎捕物帳 (あごじゅうろうとりものちょう) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.712 Zeichen · 29 Bildschirme

Aozora Bunko

……いま言ったように、核のところにはっきりしないところがあって、殺されるまではわかっているが、どんな方法で殺られるかわからねえから防ぎがつかないのだ。……それに、アタフタ和泉屋を庇うような真似をすると、むこうが気取って手を出すまいから、退っ引きならぬ現場をおさえてギュッと言わせるわけにはゆかない。……おれの見こみ通りだとすれば、なんともよく考えた企みで、現場をつかむほかそいつを押えつける方法は絶対にない。……正直に言えば、和泉屋の命ひとつを賭けたきわどい勝負で、さすがにおれも気が気じゃない。……ともかく、早く猪之が帰ってくれりゃいいが……」

「あなたにさえ、はっきり方角がつかないことが、あっしなぞにわかるわけはない。……どうしてやるのかそのほうはわからないとしておいて、では、和泉屋が殺られるというのは、ぜんたい、どこから割りだしたことなんで……」

「これは、思いきってくどい男だ。……和泉屋の名を抹殺してあったあの席札のことを考えて見ろ。……洒落や冗談であんな縁起でもないことをするか」

「……じゃ、仮りに、殺されるのは和泉屋だとして、では、殺すほうは誰なんです。