Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
あごじゅうろうとりものちょう
顎十郎捕物帳
久生 十蘭
Lesen Sie 顎十郎捕物帳 (あごじゅうろうとりものちょう) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.604 Zeichen · 28 Bildschirme
あの草履の裏には泥こそついていないが、そのかわり、魚の鱗がついていましたぜ。釣舟へのせて大川からここまで上って来たにちがいありません、そこにお気がつかれぬとは、吟味方筆頭もおかげがねえ」
「なに! 吟味方筆頭がどうしたと。……なにかゴヤゴヤもうしたな。もう一度はっきり言って見ろ。そのままに捨ておかんぞ」
「まあまあ」
「うるさい!」
「まあ、そう、ご立腹なさらずに、薬罐が煮こぼれます」
「放っとけ、俺の薬罐だ。……貴様のようなやつと一緒には歩かん。おれは、ひとりで帰る」
真赤にいきり立って、ドンドンと神保町の方へ歩いて行ってしまった。
千鳥ガ淵
顎十郎は、駈け戻って来たひょろ松の顔を見て、
「おい、叔父はとうとう怒って行ってしまった。……じつは、ここにいられては都合が悪いでな、わざと怒らせて追ッ払った」
「でも、あまり怒らせてしまうと、せっかくの小遣の口がフイになりますぜ」
「それもあるが、どうせ、また叔父の手柄にするのだから、あまり俺が、見透したようじゃ工合が悪い」
「まったく、あなたのような方はめずらしい。……じゃ、なんですか、いまの比丘尼の件は、もう、見込みがついたんで……」