Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
あごじゅうろうとりものちょう
顎十郎捕物帳
久生 十蘭
Lesen Sie 顎十郎捕物帳 (あごじゅうろうとりものちょう) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 17.674 Zeichen · 36 Bildschirme
「いやはや」
「……じつのところは、どうでもとる気で水道橋へんまで追いかけたのだそうです。……しかし、かんがえて見れば、お献上の品に手をかければ、軽くて打首、重けりゃ獄門。……そうなりゃ、かえって伜に憂目を見させるわけ。……ああ、やめにしようと、トボトボと引きかえした。……ところがもうひとついけないことがある。……いまも話していらっしゃいましたが、源右衛門のその日の着つけが、古帷子に塗鞘の二本ざし。……一ツ橋御門うちから飛びだした氷盗びととそっくりそのまま……」
顎十郎も、思わず歎息して、
「……うむ、着つけがおんなじで、お雪をつかってしまったんじゃ、あの藤波でなくとも、手前の知らぬことではすまさせない。……ちょっと、抜きさしなりませんな」
隠居はうなずいて、
「しかし、それにしても、源右衛門さんが嘘をいっているとは思われない。こんなあたしなどが力んで見たところが、なんのたそくにもなりますまいが、せめて頼まれがいに、夜っぴて伜の看護をし、いまさっき裏の糊売ばばにかわってもらい、ひと風呂あびて、これから家へ帰ってふた刻ばかり眠るつもり……」
と言って、あらためて膝を進め、